病院の守衛は意外とおもしろい(夜勤)

営み

 病院(約200床)の守衛の仕事の内容を紹介します。勤務時間は夜勤になります。

電話の取次ぎ

 簡単に言えば電話交換手です。時間外の電話は全て守衛室で受け、用件に応じて必要な部署に取次ぎます。

取次ぐ先を推測する

 電話の内容で取次ぐ先の部署と氏名が明確になれば問題ないのですが、『おたくの病院からの着信履歴があるんですが何の用ですかね?』が面倒です。

 各部署から外部への発信は守衛は関与しません。発信時に通話が完結すればよいですが、相手が応答できない場合などは相手に着信履歴が残ります。

 着信履歴を見て折返した電話は、発信元の部署ではなく全て守衛室に掛かります。つまり掛けた相手も受けた守衛も電話の用件が分かりません。

 家族の方が入院していないか、精算を忘れていないかなどを聞取り、発信元の部署を推測します。

 最終的に分からない場合は、病院側のかけ間違いとして謝罪して終わりにしますが、後日総務にその旨を電話番号と共に伝えます。

患者と救急

 一般の患者は当直ナースへ 救急隊は当直ドクターにつなぎます。特に考える事はありませんが、ドクターによっては注意が必要です。

 患者の受入れの可否はドクターが決定します。受入れ時は患者の情報が看護師から守衛に伝えられます。

呼び出し

 受け入れた患者の状態によっては当番の技師を呼び出す場合があります。技師は20名程いますので呼び出す技師と電話番号を間違えないよう注意します。

 技師以外にも専門看護師や担当医師を呼び出す場合もあるので、電話番号の整理が必要です。

患者の受付

 医師が治療を行う際は、カルテが必要になります。

カルテの発行

 カルテを発行する為には、患者の情報(氏名、生年月日)又は患者番号をパソコンに入力します。該当するカルテがあればそのまま発行します。

 該当するカルテが無い場合は新規の患者として新たにカルテを登録しますが、二重登録に注意する必要があります。

 情報元は本人か家族などですが、慌てていると勘違いを起こしたりします。例ですが母親が子どもの生年月日を間違えてしまい二重登録されたこともあります。システム上二重登録は修正が面倒なようです。

預り金

 精算は後日改めて会計窓口で行って貰います。初めての患者や受診期間の空いた患者は、一律の預り金を徴収します。(二度手間になりますが時間外は精算できません)

 徴収の理由は知りませんが(踏み倒し対策?)大方素直に応じてくれます。 

門の開閉と巡回

正面玄関の開錠と施錠

 決められた時間に玄関の施錠と開錠を行います。簡単な作業ですが、急患の電話が重なると面倒です。

院内の巡回

 各出入口の施錠確認ですが、病院の規模などで作業量は変わると思います。電話の対応もあるので、10分程度で終了する作業量です。

その他

  • 勤務体制は4人で回しています。1回の勤務は15.5時間になり、明三日は休みです。
  • 基本ディスクワークですので体力に自信の無い方にも可能ですが、夜勤なので体調管理も大事です
  • 個々の作業は簡単ですが、患者の複数対応や別な案件の作業等が重なると大変です。
  • 各警報の対応 設備の異常、火災警報、停電等の異常に対処します。
  • 患者さんや電話の相手は毎回違います。文句を垂れる人もたまにいますが、いろいろな人を観る事が出来ます。一期一会のつもりで対応すれば意外と面白いものです

   以上 参考になれば幸いです。 

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